SKハイニックス、DTF 2026でHBM4・HBM4Eを公開しAI向けメモリを強化

sk하이닉스 ‘dtf 2026서 hbm4·hbm4e 공개…ai 메모리 포트폴리오 확대.jpg

SKハイニックスがソウルのCOEXで開催された「デル・テクノロジー・フォーラム2026(DTF2026)」にてAIサーバーとデータセンター向け次世代メモリーソリューションを展示している。写真=SKハイニックス

韓国・ソウルで開催された「Dell Technologies Forum 2026(DTF 2026)」において、SKハイニックスがAIサーバーおよびデータセンター向けの次世代メモリ群を公開した。目玉はHBM4およびHBM4Eの披露で、サーバーDRAMから企業向けSSD、クライアントSSDに至るまでAIインフラ全体を射程に収めるポートフォリオを前面に打ち出した。会場はソウルのCOEXで、同社はAIメモリ分野での競争力強化を明確に示した。

DTFはDell Technologiesが主要地域を巡回して実施する技術イベントで、SKハイニックスは2023年以降、ソウル開催に継続参加している。2026年5月に米ラスベガスで開かれた「Dell Technologies World 2026」に続き、今回もAIインフラ領域での協業を強調した。

展示では、AIアクセラレータの中核部材として存在感を増すHBMの最新世代を紹介。HBM3Eに加え、次世代のHBM4とHBM4Eを並べ、スタック構造による高帯域・大容量化がAI処理に与える効果を訴求した。HBMは複数のDRAMを垂直接続する構造を採る高性能メモリで、生成AIなど高負荷計算の性能を左右する領域だ。

AIサーバー向けでは192GBのSOCAMM2を披露。低消費電力DRAMを基盤に、AIサーバー環境での電力効率と実装効率の両立を狙ったモジュールである。SKハイニックスは、1cnm世代のLPDDR5Xを採用した192GB SOCAMM2の量産計画を公表しており、サーバーの省電力・高密度化ニーズに照準を合わせる。

データセンター向けストレージでは企業用SSD(eSSD)を拡充。直接液冷(Direct Liquid Cooling)に対応する「PEB210 E1.S」のほか、大容量・低消費電力をうたう「PS1110 E3.S」、QLCベースの「PS1101 E3.S」を紹介した。サーバーDRAMは256GBの3DS RDIMM、128GBのMRDIMM、そして10nm級第6世代に当たる1cプロセスを適用した64GB RDIMMを展示。さらに、メモリとプロセッサ間をつなぎ容量と帯域を拡張するCXLベースの第2世代「CMM-DDR5」も示した。

出展の構成は、製品の羅列ではなく実運用での役割を示す形を採用。AIサーバーラック型の構造物とタッチスクリーンを用い、サーバー内部で各製品が果たす機能を可視化した。ゾーンはHBM、AI DRAM、AI NAND、AI Realityの4つで、AI DRAMではSOCAMM2、3DS RDIMM、RDIMM、CSODIMM、LPCAMM2、LPDDR5X、GDDR7などを、AI NANDではPS1101 E3.S、PEB210 E1.S、PEB210 M.2、PCB01、PVF01、PQF02A・PQF02、PQC21といった企業・クライアント双方のSSDを提示した。

Dellとの実製品連携も前面に出した。会場にはDellのサーバー「R770」を設置し、同システムに採用されるSKハイニックスの認定品「6400MT/s DDR5 RDIMM」と「PS1010 E3.S」を併せて展示。メモリとストレージがサーバーでどのように機能するかを来場者が確認できるようにした。

SKハイニックスは、ソウルのDTF参加以来初めて基調講演を担当。副社長の주영표氏が「見えないエンジン:AI時代を完成させる技術」をテーマに、ストレージからシステムに至るまでAI性能を左右する要としてメモリ技術の重要性を強調した。ブレークアウトセッションでは、AIデータセンターおよびオンデバイスAI市場を狙うSSD技術戦略を紹介。データセンター向けeSSDの効率化と、AI PCなどオンデバイス環境に対応する次世代cSSDの方向性を示した。

生成AIの普及でAIインフラの性能競争が激化するなか、メモリ産業の競争軸はHBM偏重から、サーバーDRAM、高容量SSD、低消費電力メモリ、新フォームファクターへと広がっている。演算性能の向上に見合う形で、データをいかに高速・低電力で供給し蓄えるかが問われ、メモリの設計思想そのものが再定義されつつある。

こうした動きは、日本を含むアジア各国のデータセンター投資やAIサーバー需要の増勢とも連動する。グローバル供給網の中核企業による製品戦略の変化は、部材選定やシステム設計、調達の在り方に波及し、技術連携の枠組みや投資配分の見直しを促す可能性がある。メモリ技術の進化とパートナーシップの組成は、今後のAIインフラ整備の速度と効率を左右する指標となる。

SKハイニックスは、Dellをはじめとするグローバル企業との協業範囲を広げつつ、HBMに加えてDRAMとNAND、サーバー・PC向けまでを包含する製品群を整備する方針だ。AIインフラ全体を意識した「フルスタック」のアプローチでポートフォリオを強化し、AIメモリ市場での存在感を一段と高める構えである。

Leave a Comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *